福岡市の魅力と文化・歴史
福岡県福岡市(ふくおかし)は、九州最大の都市でありながら、自然と都市が美しく調和したまちです。700年以上の歴史を持つ「博多祇園山笠」や、「博多ラーメン」、「屋台文化」で全国的にも知られています。太宰府天満宮や福岡城跡、大濠公園など、歴史と文化を感じられる観光地も多くあります。音楽や芸術、アニメ文化など、多様なカルチャーが根付いているのも特徴です。
地理・気候的特徴(災害との関連)
地形と気候の概要

福岡市は、北西に玄界灘、南東には油山(あぶらやま)などの丘陵地を抱え、海と山に囲まれた自然豊かな都市です。
市の中心部には那珂川(なかがわ)や御笠川(みかさがわ)などが流れ、市街地のすぐそばに水辺と低地が広がるのが特徴です。
気候は温暖湿潤型で、夏は蒸し暑く、冬は雪が少なく比較的過ごしやすい気候です。
ただしその一方で、「都市の利便性と自然のリスクが隣り合わせ」という側面もあります。
自然災害リスクと原因
- 地震:福岡市の地下には、**警固断層(けごだんそう)**という活断層が走っており、2005年には「福岡県西方沖地震」が発生しました。市内中心部で震度6弱を観測し、博多駅周辺のビルのガラスが割れるなど、都市直下型地震の脅威が現実となりました。
- 台風・豪雨:福岡は台風銀座と呼ばれる九州の一部に位置し、毎年7〜9月にかけて複数の台風が接近します。特に問題となるのが、「都市型洪水(内水氾濫)」です。
那珂川や御笠川は、市街地を貫いて流れるため、短時間の豪雨でも道路冠水や地下施設の浸水が起こりやすい構造です。 - 高潮・津波:博多湾に面する博多区・中央区・東区では、台風や地震に伴う高潮・津波のリスクも懸念されています。高潮の場合、海水が押し寄せると地盤の低い港湾エリアは一気に水没する可能性もあります。
災害と文化のつながり
福岡の伝統文化である「博多祇園山笠」は、実は防災とも密接な関係があります。
山笠を保管する倉庫(飾り山の展示場所)は、地域によっては防災備蓄庫を兼ねているケースもあります。さらに、町内会ごとの運営体制がそのまま自主防災組織として機能しており、「お祭りの連帯感」がいざというときに助け合いの基盤になるのです。
地形が育んだ主な産業
福岡市は、港湾都市・交通拠点としての利点を活かし、物流・貿易・IT・観光など幅広い産業が発展しています。
- 博多港・福岡空港は、国内外からの人・モノが集まる大動脈。特にアジアとの結びつきが強く、観光や輸出入業も活発です。
- 一方、早良区や西区の山間部では農業も盛んで、トマトや柿、イチゴなどの産地としても知られています。
このように、地形はリスクであると同時に、地域の豊かさを支える土台でもあります。
過去の災害統計
年度 | 災害名 | 主な被害内容 | 備考 |
---|---|---|---|
2005 | 福岡県西方沖地震 | 建物損壊・ガラス飛散・断水等 | 中央区で特に被害が大きい |
2018 | 西日本豪雨 | 浸水・河川増水 | 南区・博多区で一部冠水 |
2023 | 台風6号 | 停電・倒木・鉄道運休など | 福岡空港一時閉鎖あり |
実際の災害事例

2023年の台風6号では、早良区にある高齢者施設が一時停電し、エレベーターが使えなくなりました。
車椅子を使う入居者は階段での移動ができず、スタッフが手動で搬送する事態となりました。
一方、自宅避難を選んだ80代の女性は、夜間にトイレの水が流れなくなり、不安からご近所に助けを求めました。近隣の方が懐中電灯と水を持参し、支援に駆けつけたことで無事を確保できました。
このように、事前のご近所付き合いや支援登録が、命を守る力になることが実感された災害でした。
高齢者・子ども向け支援制度
- 要援護者登録制度
- 避難の際に支援が必要な高齢者や障がいのある方を、事前に市へ登録する制度です。
- たとえば、90代の一人暮らしの方が登録していたことで、避難指示発令時に消防団が訪問し、同伴避難が実現した事例もあります。
- 福祉避難所
- 通常の避難所では生活が難しい方のために、医療や介助のサポートがある「第二の避難先」が設けられています。
- 特に透析患者や認知症高齢者の方にとっては、大切な選択肢です。
- 育児支援センター等の備蓄制度
- 赤ちゃんがいる家庭のために、避難所にはミルク・おむつ・離乳食の備蓄が進められています。
- 小さなお子さんを持つご家庭も安心して避難できるよう、事前確認をおすすめします。
主な指定避難所(代表3か所)
避難所名 | 住所 |
---|---|
福岡市立博多小学校 | 福岡市博多区博多駅前3丁目 |
福岡市立那珂中学校 | 福岡市博多区那珂1丁目 |
福岡市立千代小学校 | 福岡市博多区千代4丁目 |
🧭 上記以外の避難所や地図情報については、以下のリンクからご確認ください。
👉 福岡市 指定避難所一覧
🌪 災害別にプラスすると安心!
・地震:軍手・ホイッスル・スニーカー
・水害:レインコート・長靴・防水バッグ
・停電:LEDランタン・モバイルバッテリー・カセットコンロ

防災マップ公式リンク
より詳しい危険区域や標高などを確認したい方は、以下のハザードマップをご覧ください。
👉 福岡市 防災マップ(ハザード情報・地形表示)
福岡市役所 防災課 連絡先
電話番号 | FAX番号 | ホームページ |
---|---|---|
092-711-4056 | 092-733-5587 | 福岡市公式サイト |
まとめ(共有・行動喚起)
福岡県福岡市は、都市の利便性と自然の豊かさが共存するまちです。
しかし、その裏には「地震・豪雨・高潮」といった災害リスクも潜んでいます。
どこに避難するのか。
家族と連絡が取れないときはどうするか。
そして、自宅での備えは十分か。
今こそ、ご家族や近くの方と一緒に「防災の話」を始めてみませんか?
✅ 「避難所の場所、家族で確認しましたか?」
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